北極観測センター 近藤豊 特任教授と小池真 東大准教授の著書「雲の物理とエアロゾル」が出版されました

2024年4月25日

「雲の物理とエアロゾル 物理と化学の基礎から学ぶ」

近藤豊(国立極地研究所)・小池真(東京大学大学院理学系研究科)著
ISBN:978-4-13-062731-3
発売日:2024年4月25日

著者コメント

雲は地球の広い面積を覆うため、その量や反射率の変化は地球の放射収支・気候に大きな影響を与える。大気中のエアロゾルは雲粒形成の核として作用するとともに、エアロゾル自身も太陽放射を吸収散乱することにより放射収支に影響する。

本書はエアロゾルと雲・降水粒子を、両者に共通した生成・変容過程に注目しつつ物理と化学の基礎(動力学、熱力学、化学反応、微物理過程など)から説き起こす。初学者がエアロゾルと雲の重要な諸過程を体系的に理解できる本格的な解説書である。(近藤豊・小池真)

【目次】
第Ⅰ部 エアロゾルの力学
 第1章 雲とエアロゾルの重要性と特性
 第2章 大気の組成と構造
 第3章 熱力学の第一法則と大気への応用
 第4章 気体とエアロゾルの拡散
 第5章 エアロゾルの粒径分布
第Ⅱ部 エアロゾルの物理と化学
 第6章 鉱物ダスト・海塩粒子・生物起源粒子
 第7章 エアロゾルの熱力学
 第8章 凝縮・凝集による粒子成長
 第9章 粒子の核生成
 第10章 エアロゾルの化学
第Ⅲ部 雲の物理
 第11章 雲と降水の形成
 第12章 水雲粒子の核生成
 第13章 水雲粒子の成長と降水粒子の生成
 第14章 氷雲粒子の核生成
 第15章 氷雲の成長と降水
 第16章 エアロゾルの除去